最後の一匹
地球最後の男の寂しさといったらどのような想いであったのでしょうか。グアム島で戦友を失いながら一人でも生き抜かん、とした横井庄一氏の淋しさは。・・・
そして、あなたが森に残された、たった一匹のタイワンリスだったならば?

鎌倉では本来、外来種であるアライグマやタイワンリスが繁殖していますが、少なくとも都内では、それほど適応することはないようです。
逃げてきたのか逃がしたのか、三四郎池にタイワンリスが観られるようになったのは、2000年前後だそうです。当時は 3匹のリスが確認されたそうです。リスは人間に馴れやすく、餌付けも容易らしいのですが、6、7年の歳月の間、ここ数年は 1匹しか見られなくなったそうです。
カラスや野良猫がリスの天敵になり得ますが、餌付けされるとリスは地面近くに下りてくることが多くなります。野良猫もまた餌付けされ飢えていないにしろ、リスやネズミを見れば本能的に襲いかかります。
どうも猫に襲われる危険が多そうです。

1980年代、ニューヨーク・セントラルパークに倣ってなのか、新宿御苑に実験を兼ねて数十匹のリスが放されたことがありました。また同じ頃、谷中霊園でも数十匹のリスがいたことがありました(こちらは理由を知りませんが)。いずれも繁殖はせず、野良猫かカラスに駆逐された、と言われています。
本来いるはずのない外来種ですので、繁殖しなくて構わないのですが、さて。自分が最後の一匹なのだ、と自覚したならば、孤独に耐えられるだろうか、と考えてしまうのです。森を見渡してもケンカする仲間がいない。樹を探しても語り合う家族がいない。隣を振り返っても慰め合う恋人がいない。「アイ・アム・レジェンド」な世界でも、私はやっていけるのだろうか?と思ってみたりする訳です。
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